監督 三池崇史

監督 三池崇史

三池 崇史(みいけ たかし、1960年8月24日 – )は、日本の映画監督。

大阪府八尾市で生まれる。横浜放送映画専門学院(現・日本映画大学)卒業。今村昌平、恩地日出夫、野田幸男、西村潔らに師事。1991年のVシネマ『突風!ミニパト隊』で監督デビュー、1995年の『新宿黒社会』で初の劇場用オリジナル作品を手掛けた。コメディ、バイオレンス、ホラーなど多岐に渡るジャンルで映画制作を続ける。1998年に、米『TIME』誌上よりこれから活躍が期待される非英語圏の監督としてジョン・ウーと並び10位に選出。作品はクエンティン・タランティーノ、イーライ・ロス、パク・チャヌクなど海外の監督にも影響を与える(『殺し屋1』など)。またオマー・ロドリゲス・ロペス、フライング・ロータスなど海外ミュージシャンにもファンが多いことでも知られる。『極道恐怖大劇場 牛頭』はVシネマとして初めてカンヌ国際映画祭に出品された。旧名は三池モバ。ジャンルを問わず「仕事は来たもん順で受ける」と公言しており、多作である。

その映画制作スタイルは、鮮烈な暴力描写を伴うため、しばしば論争を巻き起こすものの、海外での評価は高い。2001年のトロント国際映画祭での『殺し屋1』の上映時には、エチケット袋を観客に配り、暴力描写が自分の持ち味であることをアピールした。海外での受賞は『極道戦国志 不動』でポルト国際映画祭審査員特別賞。『オーディション』でロッテルダム国際映画祭で国際批評家連盟賞とオランダジャーナリズム連盟賞。『カタクリ家の幸福』でジェルミナーレ国際ファンタスティック映画祭審査員特別賞。『牛頭』で第36回シッチェス・カタロニア国際映画祭審査員特別ビジュアルエフェクト賞など多数。フランシス・コッポラやウェイ・ワンがアジア人監督作品をプロデュースする企画に日本から参加が発表されるなど、ハリウッドからの引き合いもあったが、長期間携わる上に他の仕事に関わることを禁じる契約がある依頼は自分の気質には合わないため断っているという。

2006年にはアメリカのケーブルテレビ局Showtimeが企画した、ホラー映画の巨匠13人によるオムニバステレビシリーズ『マスターズ・オブ・ホラー』の第1シーズンに、日本人唯一の参加を果たした。しかし、実際に三池が製作した『インプリント ~ぼっけえ、きょうてえ~』(原作・岩井志麻子)はアメリカのテレビで最も表現規制が緩いとされる有料チャンネルの放送コードにさえ引っ掛かってしまう内容のもので、北米での放映は見送られることとなり、話題となった。また、日本では角川ヘラルド・ピクチャーズ(現・角川映画)配給で映画館公開も計画されていたが、映倫が審査を拒否したため、映倫の審査が必要ないシアター・イメージフォーラムで単館上映した。

2007年11月、米『TIME』誌の調査による「Top 25 Horror Movies(ホラー映画ベスト25)」に唯一の日本映画として『オーディション』が選出された。

好きな映画監督は黒澤明、五社英雄、デヴィッド・リンチ、ポール・バーホーベン、デヴィッド・クローネンバーグ。好きな映画は『燃えよドラゴン』、『スターシップ・トゥルーパーズ』、『雲霧仁左衛門』、『闇の狩人』、『七人の侍』、『座頭市シリーズ(特に1962年の第1作目)』など。

最近は漫画やアニメを原作とした作品を撮っている。

こちらもおすすめ三池崇史作品

監督映画作品

  • 新・第三の極道 勃発関西極道ウォーズ!!(1995年製作、未公開)
  • 第三の極道(1995年1月17日公開、ヒーロー配給)
  • 新宿黒社会 チャイナ・マフィア戦争(1995年8月26日公開、大映配給)
  • 極道戦国志 不動(1996年10月12日公開、ギャガ・コミュニケーションズ配給)
  • 岸和田少年愚連隊 血煙り純情篇(1997年6月21日公開、シネマ・ドゥ・シネマ配給)
  • 極道黒社会 RAINY DOG(1997年6月28日公開、大映配給)
  • 隧穴幻想 トンカラリン夢伝説(1998年製作)
  • 中国の鳥人(1998年6月10日公開、シネマ・ドゥ・シネマ/セディック インターナショナル配給)
  • アンドロメディア(1998年7月11日公開、松竹配給)
  • BLUES HARP(1998年7月15日公開、ボノボ/パノラマ・コミュニケーションズ配給)
  • 岸和田少年愚連隊 望郷(1998年9月26日公開、松竹配給)
  • 日本黒社会 LEY LINES(1999年5月22日公開、大映配給)
  • サラリーマン金太郎(1999年11月13日公開、東宝配給)
  • DEAD OR ALIVE 犯罪者(1999年11月27日公開、大映配給)
  • 鞠智城物語 防人たちの唄(2000年製作)
  • オーディション(2000年3月3日公開、アートポート配給)
  • 漂流街 THE HAZARD CITY(2000年11月11日公開、東宝配給)
  • DEAD OR ALIVE 2 逃亡者 (2000年12月2日公開、大映配給)
  • ビジターQ(2001年3月17日公開、シネロケット配給)
  • FAMILY(2001年3月31日公開、エクセレントフィルム配給)兼撮影
  • FAMILY2(2001年製作、未公開)
  • 天国から来た男たち(2001年6月16日公開、日活配給)
  • 殺し屋1(2001年製作、日本/香港/韓国合作)
  • DEAD OR ALIVE FINAL(2002年1月12日公開、大映配給)
  • カタクリ家の幸福(2002年2月23日公開、松竹配給)
  • 熊本物語(2002年7月20日公開)
  • 荒ぶる魂たち(2002年3月30日公開、大映配給)
  • 新・仁義の墓場(2002年6月22日公開、大映配給)
  • MPD-PSYCHO/FAKE MOVIE REMIX EDITION(2002年7月6日公開、物語環境開発配給)演出
  • 金融破滅ニッポン 桃源郷の人々(2002年9月7日公開、大映配給)
  • 実録・安藤昇侠道伝 烈火(2002年9月21日公開、東映ビデオ配給)
  • SABU 〜さぶ〜(2002年10月5日公開、キネマ旬報社配給)※同年放送のテレビドラマの再編集劇場版
  • 許されざる者(2003年3月29日公開、シネマパラダイス配給)
  • 極道恐怖大劇場 牛頭 GOZU(2003年)
  • 美しい夜、残酷な朝 (2004製作、香港/日本/韓国合作)
  • 着信アリ(2004年1月17日公開、東宝配給)
  • ゼブラーマン(2004年2月14日公開、東映配給)
  • IZO(2004年8月21日公開、チームオクヤマ配給)
  • インプリント〜ぼっけえ、きょうてえ〜(2005年製作、アメリカ映画)※レイトショーのみでの上映
  • 妖怪大戦争(2005年8月6日公開、松竹配給)兼脚本
  • WARU(2006年2月25日公開、真樹プロダクション配給)
  • 46億年の恋(2006年8月26日公開、エスピーオー配給)
  • 太陽の傷(2006年9月16日公開、シネマパラダイス配給)
  • 龍が如く 劇場版(2007年3月3日公開、東映配給)
  • スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ(2007年9月15日公開、ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント配給) 兼脚本
  • クローズZERO(2007年10月27日公開、東宝配給)
  • 神様のパズル(2008年6月7日公開、東映配給)
  • ヤッターマン(2009年3月7日公開、松竹/日活配給)
  • クローズZERO II(2009年4月11日公開)
  • ゼブラーマン -ゼブラシティの逆襲-(2010年5月1日公開)
  • 十三人の刺客(2010年9月25日公開)
  • 忍たま乱太郎(2011年7月23日公開、ワーナー・ブラザース映画配給)
  • 一命(2011年10月15日公開)
  • 逆転裁判(2012年2月11日公開、東宝配給)
  • 愛と誠(2012年6月16日公開、角川映画・東映配給)
  • 悪の教典(2012年11月10日公開予定、東宝配給)
  • 藁の楯(2013年公開予定、ワーナー・ブラザース映画配給)

最新映画情報